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 「雄飛」の期シリーズ 16
 ジェルソミーナ
ハーモニカ奏者日本代表 徳永延生(17期生)

 1954のイタリア映画<道>を御存じですか?
 フエデリコ・フェリーニ監督、ジュリエッタ・マシーナ、アンソニー・クイン、リチャード・ベイスハート主演の、何とも悲しいストーリーの映画です。
 そのバックに流れるトランペットとバイオリンの物悲しく美しいメロディーそれが、<ジェルソミーナ>です。私が、この映画・この曲を知ったのはそんなに昔ではありませんでしたが、その時に感じたことは、こんなすばらしい美しいメロディーがあったんだ!いつの日かこの曲をハーモニカで演奏したアルバム(CD)を、作ろうということでしたハーモニカ。特に、私が奏でるのはクロマチックハーモニカといって押しボタンが付いていて、それを押すとシャープやフラットが自由に出せるハーモニカです。発音源が口に近いので、感情を非常に伝えやすい楽器です。悲しみ・喜び・せつなさ・恋する想いすべてをハーモニカに伝えることができます。
 そんなハーモニカに出会ったのは、5才ぐらいの頃でしょうか。
 おやじがアマチュアとしては、結構じょうずで、それを見たり聞いたりしているうちに上達していきました。
 そんなハーモニカで飯を食いたいと思うようになったのは工業高校を卒業して、普通のサラリーマンを3年間程勤めたころでした。
 アマチュアバンドを組んでいたそのメンバーの1人が、自分たちの好きなことをやって生活できたら最高やープロになろうー そんな口車に乗せられて脱サラをしプロの世界に入りました。アルサロやキャバレーの専属バンドを長い間やりました。ハーモニカだけでは仕事にならないので、サックスやフルート等もやりました。この世界も、そんなに甘い物ではありませんでした。バブルもはじけ、7〜8年前には、自分たちのバンドも解散、その後ハーモニカのソロ奏者としての道を歩き始めました。
 3年前の横浜で行われた、ハーモニカの世界大会では、日本代表としてjazzのガラコンサートに参加。クロード・ガーデンやリー・オスカー、ピート・ピダーソンらと共演しました。そして、2年前「ジェルソミーナ」というタイトルのCDを制作しました。私の大好きな映画音楽ばかり13曲入っています。バックはピアノ・生ギター・ウッドベース・ドラム・パーカッションと、すべてアコースティックんな楽器ばかりです。心の安らぎをおぼえるサウンド。そんなBGM的な音楽のCDです。
 いろいろな所で、いろいろな人の前で演奏していますが、このクロマチックハーモニカの魅力を1人でも多くの人に、わかって欲しい聞いて欲しいと思ってがんばっています。
 そして、コンサートが終わって出てこられたお客様が、聞きにきてよかった、最高に幸せやーといって握手を求められたとき、ほんとうに、ハーモニカもやっていてよかったと感じます。最近では、自宅で行っているハーモニカ教室も、生徒数が六十名を越えすべてマンツーマンで教えているので、ほとんど毎日、朝から晩までレッスンをしています。その生徒の中からは、日本や世界の大会のチャンピオンや入賞者が多数でてきて、いろいろな所で活躍するようにもなってきました。生徒さんも、東京・名古屋・浜松・岡山・九州など全国各地から来られるようになり、クロマチックハーモニカの人気の高まりが、とても感じられるようになりました。
 もし、機会があれば、ぜひ、私のCD「ジェルソミーナ」を聞いて下さい。クロマチックハーモニカの魅力が、きっとご理解いただけると思います。

 徳永延生音楽事務所・ハーモニカ教室
  大阪市鶴見区緑1−5−22
  06-6934-7266

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